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敵もさる者

てきもさるもの

 敵もさる者とは、敵も相当な実力者、くせ者だという意味で、「敵もさる者、どう攻めてもなかなか引き下がらない」などと使う。「さる」は「然る」つまり「さある」=「そのようである」ということ。何が「そのようである」のかは明らかではないが、「敵としてふさわしい」とか「評判通りである」などといった「さる(然る)」が含まれ、要するに敵の実力を認めている気分をなんとなく表していると言える。

 この句を見るとダジャレおやじ(たぶん江戸時代頃の)の血が騒ぐのか、「さる」を動物の「猿」と見立てて、「敵もさる者ひっかく者」と続ける言い方があるが、現代人としては恥ずかしげもなく使う気にはなれない(ダジャレおやじを自認している人は別です)。

 (KAGAMI & Co.)

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