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海賊版、海賊盤

かいぞくばん

 海賊版または海賊盤とは、著作権者に無断でコピー、録画、録音などされて販売される書籍、レコード、CD,DVDの類。特にレコード盤の時代、アーティストのライブの無断録音を商品化したものがさかんに作られて、消費者も平気でそんなものを買い求めていたので、音楽の記録媒体については「海賊盤」という漢字が当てられることが多い。

 海賊版はpirated edition(pirate copyなどという言い方もあり)の直訳で、「海賊行為により製作・販売されたしろもの」みたいなニュアンスかと思われる。そりゃあ、ちゃんと許可を申請して営業を始める海賊なんてあるわけないから、この呼称も納得である。もっとも、勢力を拡大した後、縄張りの制海権を与えられるかわりに要人の警護や海上保安にあたっていた村上水軍のような「兼業海賊」があったように、海賊盤も普通にレコード屋で売られてたいした取り締まりもなく、海賊盤の「名盤」さえ出回っていたくらいだから、昔の法制度の柔軟さ(いい加減さ)を表す意味でも、この呼称が適切だったのではないかと感じられる。

 なお、音楽媒体の海賊盤にはブートレッグという言い方もあり、これについては別項目で解説します。

 (KAGAMI & Co.)

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