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​気骨

きこつ

 気骨とは、信念を貫く強い性格。「才能があるが気骨に欠ける」というと、やる気がなくて才能をムダにしている人のことだが、世の中、気骨はあるが才能がなくて腐っている人が大半である中、まことに惜しい人材である。「気」つまり精神の「骨」と書いて「気骨」ということで、見ただけでイメージできる言葉。漢語由来だが、現代中国語では同じ意味を言う場合「骨気」とひっくり返る。古くは「骨気」「気骨」ともほぼ同じ意味で使われ、日本でも両方通用していたようだが、「気骨」のほうが気に入られて残った模様。「骨気(こっき)」は、同じ発音で自分に打ち勝つことという意味の「克己」に座を奪われたのかもしれない(私見です)。また日本では「気骨のある人」は「骨のある人」でも通じるが、中国語の「有骨気的人(骨気のある人)」は「有骨的人」ではたぶん通じず、「有骨、当然(骨があるのは、あたりめえだろ)」と言われそうである。

 余談だが、「気骨」を自動翻訳にかけて英訳すると「空気の骨」などと訳される場合があり、マグリットの絵のタイトルみたいで(風が強い日などはぶつかって痛そう)笑える。

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