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節を曲げる

せつをまげる

 節を曲げるとは、自分の信念を捨てるという意味。「節を曲げて母国への反乱を企てた」(そもそも節があったのかどうか疑問だが)などと使う。

「節(セツ)」は信念、信念を守ることなどを意味するが、もとは竹の節(フシ)のこと。そこから「節句」「節分」のように、物事の区切りを表す語としても使われるようになった。しかし、「節度」や「節操」のように使われる、礼節、志、掟などの意味とは一見関係ない文字のように思える。これは中国の漢時代、竹を二つに割って「割り符」つまり証明書として使用していたことに始まり、「節」「符節」という語で割り符、手形、掟書などを表すようになったことから来ているようだ。そんな由来だから、「節」と書いて、訓読みの「ふし」ではなく、漢語のまま「せつ」と読ませる。「ふしを曲げる」では、すっかり日本の風景になじんでしまい、竹細工を作っているばあさんの姿が瞼に浮かんでくるのである(私だけか)。(VP KAGAMI)

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