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尊い、貴い

とうとい

 尊い(貴い)とは、身分が高い、価値が高いという意味。多分に精神的な高貴さ、貴重さを言い表した言葉で、「尊いお宝」といった場合、確かに価値は高い宝かもしれないが、売っぱらってクルマを買おうというようなゲスな思惑には似合わない、先祖代々伝承されているので手をつけるのもおそれおおいといった雰囲気を漂わせたお宝ということになる。

「とうとい」は古くは「たふとい」で、「た」+「ふとい」という語の組み合わせからなる。「た」は接頭語で、「たやすい」「たばかる」のように形容詞や動詞の頭に付いて語調を整える役割。「ふとい」は「太い」で、肥えている、つまりデブだという意味だが、そこから、堂々としている、壮大である、立派だ、ずうずうしいなどの意味が派生した。例えば「尊い人」は、もとをたどれば「太い人」。現在では「太い人=ふといヤツ」といえばずうずうしい人をいうので、太った人物の見方もずいぶんかわったものである。(VP KAGAMI)

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