竹輪、ちくわ

ちくわ

 竹輪(ちくわ)とは、魚肉のすり身を棒に巻き付けて成形し加熱した食品。近年は焼いたものが主流で、材料から言えば、要するに「焼きカマボコ」であり、仙台の笹かまぼことほぼ同じ食品だが、笹かまぼこの方は、魚のすり身にさまざまな調味料や出汁を加えて工夫しているので、名物となるにふさわしい味わいを備えている一方、あまりやる気のないちくわは、弁当屋ののり弁当に入っていても入っていなくても気にならず、おでんの鍋に入っていてもあまり人気がなく、かけ蕎麦のトッピングとしてどんなに薄く切ってあっても文句を言う気にもならず、なんなら乗っていなくても別にかまわず、うどん屋のトッピングとして並んでいて値段が安くてもあまり取る気にはなれない、そんな存在感の薄い具材となっている(すべて個人の感想です)。

 竹輪は、外見が竹を切った形に似ているところから名づけられたようだが、すり身を巻き付ける棒が竹だったことも関係ありそうだ。また「カマボコ」は、形が蒲の穂に似ているところからの命名だが、現在のカマボコは蒲の穂には似ておらず、ちくわのほうが原形を留めていると言える。つまりちくわは、カマボコに名前を譲りつつ、おのれが生き残るためのネーミングをどうにか探し出し、影が薄いながらも現在まで命脈を保ち続けている稀有な食材だと言えるだろう。(KAGAMI & Co.)

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