市松模様

いちまつもよう

 市松模様とは、チェス盤のように2色(白と黒など)の正方形を交互に配した模様。江戸時代、歌舞伎役者・佐野川市松が好んでこの柄の衣装を着たことからその名がある。英語ではチェック(check)だが、これはチェス盤またはチェッカー盤から来ている。checkはチェスでは王手の意味であり、ペルシャ語で国王を意味するshāh(シャー)が、古フランス語などを経て、似ても似つかぬ語に変化したものらしい。チェス(chess)も同じ語源が変化したもののようで、いずれにしてもチェス盤の模様だからチェックという、あまり面白みのない語のいわれである。そこへいくと中国語はもっと面白みがなくて、黒白相間的方格花紋というような、模様をただだらだらと説明しただけの言葉が使われているようだ(中国語の辞書で調べました。他に何か適当な呼称があるのかもしれません)。「市松」はこの模様の愛称のようなものであり、欧米や中国では、日本ほどこのシンプルな模様が好まれていないということなのだろう。

 日本ではこの柄が「市松」と呼ばれるようになる以前は「石畳(いしだたみ)」などと呼ばれ、古墳時代から衣類の柄などに取り入れられていた。モダンなデザインで知られる桂離宮でも大胆な石畳模様が襖に用いられている。ルイヴィトンのダミエ柄は、1888年に日本の市松模様をヒントに考案されたというが、当時の日本人からすれば「いまごろかっこよさがわかったのかよ。こっちはとっくに流行が終わっちゃってるぜ」とでも言いたいところだっただろう(ルイヴィトンは知らなかったと思うが)。(KAGAMI & Co.)

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