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達ての、たっての

たっての

 たっての(達ての)とは、切実な、激しい、という意味。誰かに「たっての願いを聞いてくれ」などと言われた場合は、よほどむりくりな要望を押しつけてくる気だから、さっさとことわったほうがいい。「達」という漢字からは意味がちゃんと伝わってこないように(願い事の達人か?)、これは当て字。語源は「理を断っての」の略、すなわち「道理や筋道を無視しての」の意味だとされている。上位の者が下位の者に命令するなら、いまさら「道理や筋道を無視して」などと加える必要はなく、「やれ!」のひと言でいいので、この言葉は、立場の弱い者が必死こいてお願いする場合や、立場の強い者でもいちおう相手を尊重して「殿のたっての所望じゃ」などと言う場合に(結局は「よこせ!」と命令しているに過ぎないのだが)用いる。(VP KAGAMI)

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