提灯、堤燈、桃燈

ちょうちん

 提灯(堤燈)とは、(手に)提(さ)げる灯(あかり)と書くように、手に提げて持ち歩く燈火のことを言う。ロウソクの普及とともに室町時代ころに現れたが、当初は竹で編んだ駕籠の中にロウソクを入れたものだったようだ。現在にも残る竹ひごで骨組みを作って和紙を張った提灯は、戦国時代に登場し江戸時代に普及したものらしい。本来手提げの照明器具だが、お祭りや葬儀の場を飾る臨時の照明として使われることもある。現代でも居酒屋などでは、看板代わりに大きい提灯をぶらさげていたり、店内装飾として小さい提灯を連続して飾っている場合もある。ただ、いずれにしても当初の用途であった「手に提げる灯り」としては用いられない(役に立たないしね)。

 海外の映画やテレビの制作者には、日本を象徴するような場所には提灯が吊されているものだという固定観念があるようで、先日もアメリカのテレビ番組で、築地の魚市場に夜の飲み屋街があって、店の軒先や、屋台の店頭にところかまわず提灯が提げられているというシーンに出くわした。そもそも築地市場内またはその周辺には夜の飲み屋街はないし、提灯の飾りは台湾の九份(映画『非情城市』の町)あたりのイメージとの混乱が見られる。映画やテレビの制作者は、知り合いの日本人にはそのくらいのことはリサーチしてから制作してもらいたい(もっとも、海外にいる日本人の情報はあまりあてにはならないだろうが)。(KAGAMI & Co.)

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