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油そば

あぶらそば

 油そばとは、見た目汁なしのラーメンかと思いきや、丼の底に濃いめの汁が沈んでいて、それをまぜながら食べる麺料理。汁にたっぷりの油が使用されているところからこの名前があるらしいが、店によっては、そばつゆのようなあっさりしたタレを使用しているところもあり、必ずしも「油」がキーワードでもないようで、そのスタイル全般をさして「油そば」と呼ぶのだと考えられる。つまり、ジャンルはラーメン、形態は冷やし中華、食べ方はまぜそば(汁なし担々麺や台湾まぜそばなど)、味覚はつけ麺……というような中途半端な食べ物である(個人の感想です)。

 油そばができたのは昭和30年代で、東京・国立市の「三幸」、同・武蔵野市の「珍々亭」が元祖の名乗りを上げているが、いずれにしても東京の都市部とも郊外ともいえない中途半端な地域(個人の感想です)でできたものであることは間違いなさそうだ。

 さて、油そばは普通のラーメンやつけ麺に飽きた人々の間で人気を博し、油そば専門店やチェーン店もできてブームが起こっていると言われる。しかし、東京・山手線のある駅の徒歩3分内に、あるとき突然3軒の油そば専門店が開店したが、半年後にはいきなりそのうちの1軒が閉店していたというように、ブームそのものも中途半端であることは否めない(個人の感想です)。

 (KAGAMI & Co.)

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