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サイダー

さいだー

 サイダーとは、炭酸水に砂糖、香料、クエン酸などを加えた飲料。英語ciderを日本語に取り入れた言葉だが、本家のciderはリンゴ酒のことで、近年日本で「シードル(フランス語の読み方)」として販売されているものがそれ。この「サイダー」について調べたおかげで、世界の炭酸飲料の名前のmessed up(ごちゃごちゃ)ぶりがよくわかったので、これから説明する。

 日本の「サイダー」の味に近いのは、アメリカの「セブンアップ」や「スプライト」(いずれも商品名)だが、これらの商品の説明をWikipediaで調べてみると、「レモンライム風味のソフトドリンク」としか記されていない。どうやらアメリカではlemon-lime drinkと言えば、レモンライム風味(てことは、つまり無果汁)の炭酸飲料のことを指すらしい。日本には「キリンレモン」(商品名)というサイダーによく似た飲み物があり、これはレモン風味の炭酸飲料であるが、そのような飲み物を海外の一部の地域ではlemonade(レモネード)と呼んでいる。しかしアメリカなどではlemonadeは、炭酸の入っていない加糖したレモン水のことで、近年日本で開業しているレモネード専門店のレモネードはそれ。ちなみに、日本で「ラムネ」として販売されている、サイダーによく似た(てか、ほぼサイダーな)飲み物は、このlemonadeが日本式になまった言葉で、lemonadeがレモン味の炭酸飲料(レモン果汁が入っていたかどうかはわからない)として日本に伝わったことがうかがえる。レモネードに炭酸水を入れた飲み物を「レモンスカッシュ(lemon squash)」と呼ぶこともあり、一時期「レスカ」と恥ずかしい略語で喫茶店で注文されていたが、アメリカなどではlemon squashはただのレモンジュースを言うらしい(lemonadeと何が違うんだと問われそうだが、そこまで調べる気にもならない)。

 で、「サイダー」に戻るが、明治初期に横浜の外国人居留地で販売されていた「シャンペンサイダー」が語源となるらしい。この飲み物は、字面から見れば炭酸入りのリンゴ酒だが、実態はパイナップルとリンゴ風味の炭酸飲料だったそうで、この会社に勤めていた日本人が独立して売りだしたのが「金線サイダー」(製法をパクったってことか?)。パイナップル風味は除いたというので、名前も「リンゴ酒」部分を残した「サイダー」としたのだとか(シャンペンは、別にパイナップルと関係ないので、意味わからないが、やはり、まねっこしたことに負い目があったのか……)。

 (KAGAMI & Co.)

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