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カテゴリー:慣用句

前車の轍を踏む、轍を踏む

ぜんしゃのてつをふむ、てつをふむ

 前車の轍を踏む(轍を踏む)とは、前を行く車の轍(わだち:車輪の跡)を踏んで進むという意味で、前例を踏襲することの例えだが、この「前車」はとてもマヌケな車だったようで、悪路をやみくもに進んで転倒してしまい、その轍を踏んで進んだ後に続いた車も同じくコケてしまったという筋書きのコント仕立てになっている。というわけで「前車の轍を踏む」は、ただ前例を踏襲するというだけでなく、前者の失敗を繰り返すという意味で用いる。中国『漢書』の賈誼伝(かぎでん)に、秦王朝が二代で滅んだのはその行いの跡(=轍)を見ればわかる。ことわざに「前車の覆るは後車の戒め」とあるように、同じ轍を踏まないようこころがけよ、という件があり、もとは「転倒した前車を教訓として同じ過ちを繰り返すな」というちゃんとしたことわざがあったことがわかる。それが「前車の轍を踏む」だけで「失敗を繰り返す」という意味が通じるようになったのは、みんながその「前車」のコントを知っていて、わざわざ転倒したことを言わなくても「あ、あのバカな車ね」とわかったからかと思われる。ところで、「前車」は「前者」と取り違えやすいが、「前者」の通った後に車輪の跡はできないから、やはり「前車」が正しい。とはいえ、口に出しているぶんにはだれにもバレないからあまり気にする必要もないのかもしれない。(KAGAMI & Co.)

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