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犬死に

いぬじに

 犬死にとは、無駄死に、無益な死のこと。特に社会的貢献もなく、名誉にもならない死に方を言う。イヌだろうがネコだろうが、それどころかおおかたの人間の死も、無益な死なのかもしれないが、この慣用語で「イヌ」が選ばれたのは、イヌはネコなどと違って自分が人間様の役に立つ働きをしていると考えている(かどうかは知らないが、芸をしたあとのドヤ顔にはそんな気持が表れている)ことで、ああそれなのに、それなのに、人間様に見捨てられてしまった悲哀がこの語には表れているといえよう。人間の例を挙げれば、王様の趣味で始めた戦争の犠牲になるといった類のことである。もっとも近年は、イヌやネコもちゃんと弔われ、立派な墓地に葬られているので、「犬死に」もそこそこ悪くない死を意味しそうである。(VP KAGAMI)

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