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おむすび
おむすび
おむすびとは、おにぎりのことで、「握り」といういかにも手でにぎりましたというおにぎりに対して(そのとおりなんですが)、ものとものとをつなげることを意味する「結び」を使って婉曲に上品に表現した女房詞だという。地方によっては、中に具材の入っているものをおにぎり、具材の入っていないものをおむすびと使い分けているところがあるそうだが、そのイメージは確かにあって、コンビニで販売されているおにぎりを「おむすび」とは言いにくい。 昔の上品な女性は、おにぎりに具材を入れるなんてことはせずに、おにぎりとおかずを別に弁当箱に詰めて行楽などに持っていったのかもしれない。いまでも弁当には俵型のおむすび状のご飯を詰めたものがあり、普通の弁当とそれは、ただご飯をにぎるという手間がかかっているに過ぎないが、子どもたちはそんな弁当に憧れを感じる。子どもは子どもなりに、その手間に作り手の愛情を感じ取っているのだろう。日本で最も有名な駅弁のひとつである崎陽軒の「シウマイ弁当」もこのおむすび状のご飯を採用しており、ちょっとしたことだが、人気の一因となっているのではないだろうか。(KAGAMI & Co.)