えせ、似非、似而非

えせ

 似非、似而非(えせ)とは、見かけだけで実体がともなわないことを言う。えせ研究者、えせ知識人などと使い、とっても耳の痛い言葉である。「えせ」の語源は諸説あって定かではないが、平安時代には、ひどく劣ること、悪質であることという意味の名詞で、また、形ばかりである、見かけだけであるという意味の接頭語として用いられており、後者の使い方が現在に残っているかと思われる。似非、似而非は当て字で、似是而非(是に似て非なり)つまり「一見正しいようだが実は誤りである」といった漢語を引用したのではないかと思われる。

「似非(えせ)」は「にせ(似せ、偽)」と似ているが、「にせ金」とは言うが「えせ金」という言葉はなく、「にせ医者」が無資格医を表すのに対して「えせ医者」は(あまり使われないが)やぶ医者に近い意味である。つまり「にせ」が作為的、計画的に本物らしく作ったり、見せかけたりするのに対して、「えせ」は本人もすっかりその気で本物らしくふるまっているが、実体は劣悪という意味で使われる。本稿の筆者は、言語学者を名乗っているわけではないから「にせ研究者」ではないが、いかにもそれらしくふるまっている単なる物好きのしろうとにすぎないから「えせ研究者」というにふさわしい。(KAGAMI & Co.)

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