レガシー

れがしー

 レガシー(legacy)とは、遺産、遺物という意味。近年、大規模建造物などの計画にあたって、「後世のレガシーとして」などと言い訳されつつ、大金がつぎこまれるケースが多くなっている。作る前から「遺産」だというのはヘンな話だが、それもそのはずで、これらの建造物に名前を残したい人々は老い先短いので、なんとか立派な「遺産」を作ろうと焦っているのである。

 英語では同じ遺産を表すheritage(ヘリテージ)という言葉があり、世界遺産がWorld Heritageと言われるように、こちらのほうが後世まで残る文化的遺産の意味あいが強く、資産価値も高そうである(ちなみに、どちらも語源は「遺言として残されたもの」というような意味の言葉)。一方legacyには、過去の遺物、時代遅れのしろもの(つまり、古いというだけで価値はなし)というようなマイナスイメージもあり、なぜ日本で「レガシー」が多用されているのかはよくわからないが、「ヘリテージ」は語感がいまいちで言いにくいしなじみが薄いのに対し、「レガシー」は言いやすくてなんとなくかっこいいし、自動車の名前にもあって親しみが持てるといった程度のことではないだろうか。しかし、もしかしたら「レガシー」「レガシー」とさかんに口走る人々は、言葉のニュアンスをちゃんと理解していて、「後世まで残すとは言ったようなものの、実際はいろんな人々がその恩恵にあずかるので、かけたお金ほどの立派なものはできませんよ」と言いたいのかもしれない。(KAGAMI & Co.)

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