侃侃諤諤、侃々諤々（かんかんがくがく）の「侃（かん）」は強く正しいという意味で「侃侃」と続けてその意を強め、「諤（がく）」は遠慮なく正しいことを言うという意味でやはり「諤諤」と続けてその意を強める。したがって「侃侃諤諤」も、本来は正しいことを遠慮なく主張、直言するさまをいう。しかし、よく間違われやすい「喧喧囂囂（けんけんごうごう）」、つまり大勢の人が騒ぎ立てているさまとの混同からか、現代では、複数の人々が自分の主張を戦わし、盛んに議論する様子を表す言葉として用いられることが多い。さらに個人的な印象では、「侃侃諤諤」という漢字のイメージや、「かんかんがくがく」という音の響きから、小難しくてわけのわからない、結論が出たとしてもたいして役に立たない話題をけんか腰で議論している様子のように感じられる。

​©校長のかがみ