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八つ当たり

やつあたり

 八つ当たりとは、無関係な人やものに怒りを向けること。サッカーの試合に負けて、やじったファンと喧嘩しているおバカな選手や、ボクシングの試合に負けて、不当な裁定だとレフェリーに殴りかかるおバカなセコンドなどがそれ。

「八つ(やつ)」は8回怒っているわけでも、おやつの取り合いでもめているわけでもなく、おそらく「八方美人」などと同じく8方向を意味し、東西南北とそれぞれの中間の方角であり、要するにあらゆる方向ということ。したがって「八つ当たり」とは「全方位戦狼外交」。どこの国とは言わないが、八つとまではいかないが、「六つ当たり」くらいしている大国は存在している。

「八つ当たり」は江戸時代頃に現れた言葉のようで、当初は、いろいろなことに手を出してひとつの結果を得ること、つまりまぐれ当たりという意味でも使われていたようだ。「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」と似たような言い草かと思うが、冷静に考えると、どこへいっても当たっているラッキーマンみたいで説明不足の感は否めない。誰もがおかしいと感じるせいか、この意味での使い方は現在まったくされていない。(VP KAGAMI)

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