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宝船

たからぶね

 宝船とは、初夢杯ヨットレースに出場するチーム七福神のヨット。ご利益のある神様を集めた船だけに好成績が期待されたが、減量に失敗した神様約3名や年寄りで使い物にならない神様約2名が紛れ込んでいるうえに、余計な宝物などを積み込んでいるため船体が重すぎて結果は惨敗。舟券を買った人々も縁起のよい初夢を見るというわけにはいかなったようだ。

 冗談半分の解説はさておき、宝船とは七福神と種々の財宝を乗せた船で、江戸時代、その絵を枕の下に敷いて寝るとよい初夢が見られるというふれこみで、元日にお宝売りが「お宝、お宝」と言って市中を売り歩いた。船の絵を枕の下に敷いて寝る習慣が始まったのは室町時代で、一年の穢れを川に流すという意味をこめた船の絵を節分や大晦日に人々に配布していたが、これに目を付けた江戸の商売人が浮世絵師に七福神や宝物を乗せてにぎにぎしく飾り立てた船の絵を描かせ、ついでに「なかきよのとおのねふりのみなめさまなみのりふねのおとのよきかな(永き世の遠の眠りの皆目覚め波乗り船の音のよきかな)という縁起のよい回文を添えて売りだしたものだという。本来は穢れを流すための船だったから大晦日や節分(立春の前日)に配布されたわけだが、縁起物となった宝船は元日に売るのにふさわしく(大晦日に売り歩いたって、みんな忙しくてそれどころではないからかもしれないが)、そのため初夢も一日先送りされた(寝ずに朝を迎えるのが大晦日の正しい過ごし方だからという説が有力なようですが)ようである。(KAGAMI & Co.)

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