凝っては思案に能わず、凝っては思案に余る

こってはしあんにあたわず

 凝っては思案に能わず(または、凝っては思案に余る)とは、ものごとに夢中になりすぎると冷静な判断ができなくなるという意味。特に、生産性のない趣味や芸事に夢中になっている人に対して、「彼は『オレはゴッホになる』なんて言って絵を描いているが、凝っては思案に能わずで、いま彼に『おまえはヘタなんだから、よせ』と忠告してもムダだよ」などと用いる。古めかしい言葉なので、近年あまり使われることもなくなったが、落語の世界では生きていて、咄家が「凝っては思案に能わずなんてえことを申しますが」などと切り出して話に入る。庶民のホンネが炸裂する(ある咄家に言わせれば「業の肯定」ということになる)落語では、趣味や道楽に夢中になっている人を半分バカにしながらも、うらやましく思っているところがあり、「凝っては思案に能わず」も、その後に「凝らずんばその味わいがわからず」つまり「夢中にならなければその世界のほんとうのよさがわからない」とフォローして、道楽者の肩を持ったりしている。(KAGAMI & Co.)

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