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世話を焼く

せわをやく

 世話を焼くは、身近な人のために働く、面倒を見る、援助するという意味。普通によく使っているが、なんで「世話」を「焼く」のか、考えてみるとよくわからない言葉である。

「世話」は漢字をそのまま解釈すると、世間話、ゴシップという意味だが、「世話をする」「お世話になる」のように使うと、手助けする、面倒をみるという意味となる。こちらの「世話」は、いそがしくて気持ちが落ちつかないという意味の「せわしい」から来ているとする説があるが、その場合「世話」は当て字ということになり、なぜその字が当てられたのかよくわからない。一方、「就職先を世話する」といった例では「口利きする」という言い方もあるように、人のために方々に話を持ちかけるといった意味合いで「世話」という漢字がそのまま使えそうであり、そこから人の世話をするという意味にもつながり、わざわざ「せわしい」という語源を持ち出さなくてもよさそうだ。

「焼く」は、火で燃やすという意味だが、「世話を焼く」の「焼く」は「心をこがす(焼いたから焦げるのだ)」の意味で、他人の心配をし(心を痛め)、親身になった手助けするという意味となる。(VP KAGAMI)

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