取り、トリ

とり

 トリ(取り)とは、寄席で最後に出演する者。最後に出演することを「トリを取る」という。トリはその興業の主役であり、その人の人気により客足が左右されるという。そのため寄席芸人は、その日の実入りが少ないと、「トリがセコだから(トリが人気ないから)」というような悪口を言う。そんなことを言うヤツに限って、自分がトリを取ったときにはもっと「セコ」な結果になるのは目に見えている。なぜなら、トリを取って人気のある人は、途中に出演していたって客を呼べるはずだから。

「トリ(取り)」という言葉はその昔、トリを取った人がその日の興業収入をいったん全部取り(席亭の取り分は差し引かれる)、その後出演者に配布した習慣があったからだという。現在は興業の主催団体が会計役を引き受けているので、「トリ」も、最後の出演を取る(引き受ける)というような意味あいで理解されているようである。このようにトリは寄席の業界用語だったが、現在では、歌謡番組などで最後に歌う歌手についてもトリというようになり、国民的番組「紅白歌合戦」などでは、トリを誰が取るかというような話題が年末にはのんきに取り交わされている。(KAGAMI & Co.)

関連用語

講談社より『笑える日本語辞典』発売中! 

書店、ネット書店等でお求めください。

定価1.000円+税

中国語繁体字版『笑談日本語』登場!

台湾、香港等で発売中

きゅうしゅ.jpg
ゆとり教育.jpg
パクチー.jpg
わぎゅう.jpg
看板娘.jpg