八つ裂き

やつざき

 八つ裂きとは、八つ裂きの刑のこと。罪人の両足または両手両足をそれぞれ2頭または4頭の牛の角に繋いで、反対方向に牛を走らせ、四肢を引き裂くという極刑である。牛にひかせるので牛裂きの刑ともいう。世界各地に類似の処刑法があり、馬車などで罪人の体を引き裂くので「車裂き」あるいは「バラバラ刑」のような名でそれぞれ呼ばれているが、日本語ではまとめて「八つ裂き」と訳される。しかし、この方法で処刑した場合、どう計算しても体は、両足を引けば2コか3コ、両手両足を引けば2~5コに分かれるはずで(胴体を固定していれば、きれいに〈きれいに、はおかしいが〉3コか5コに分かれるだろうが、処刑のスケッチを見るとそのような措置はとられておらず、2コに分かれることが多かったのではと想像される)、中国には「五馬分屍」という(さすがに諸学問の祖、そこまで観念的な正確さにこだわるかという……)名称もあるくらいだが、8にはゼッタイにならない(将軍様の国の機関銃による処刑なら、8コになることもあるかもしれない)。たぶんこの「八」は、罪人の脚が牛にひかれて開ききった状態(もっと正確に言えば、脚が胴体からちぎれた瞬間)を表しているのではないかと思われる(私見です)。見た目を重視するいかにも日本人らしい命名ではなかろうか(自慢にはならないが)。

「八つ裂き」はまた、相手を八つ裂きの刑のようにずたずたにしてやりたいという強い攻撃性や恨みを表す慣用語として、「あの野郎、八つ裂きにしてやる」などと用いられる。そんな被害者の恨みがはらされてすっきりするので、このような残虐な刑が昔はあったのだと思われる。(KAGAMI & Co.)

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