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​算盤ずく

そろばんずく

 算盤ずくとは、なにごとも損得勘定で行動するさまをいう。「あの連中はなにごにも算盤ずくで動く」などと、貧乏人が金持ちをねたんで言う。「算盤」がいまどきではないので(しかし、いまでも算盤塾はそこそこ盛んだ)、「電卓ずく」などと言いかえてもいいような気がするが(それも古いって)、時代色を出したくなければ「計算ずく」「勘定ずく」などとしておくのがよい。

「ずく」は「尽く」で、ただそのやり方や目的だけでという意味を加える接尾語。先ほどの「計算ずく」「勘定ずく」などのほか、「腕ずく」「力ずく」「欲得ずく」のように、一点張りで押し通して相手を屈伏させる(屈伏させようとする)態度を表すのによく使われる。また「納得ずく」「相談ずく」のように、それをした上でという意味でも使われるが、この場合も説明を尽くした上で、相談を尽くした上でといった「尽く」の意味合いが生きている。

​(VP KAGAMI)

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