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この辞典の使い方(ホーム)「ひ」で始まる言葉>人目をはばかるの意味、語源、使い方

カテゴリー:慣用句

 

人目を憚る、人目をはばかる

ひとめをはばかる

 人目をはばかる(憚る)とは、他人に見られないように行動するという意味。「人目をはばかって出会いを重ねた」のように用いる。「人目」は他人の視線、「憚る(はばかる)」は行動をさしひかえるという意味。類似の言葉に「人目を忍ぶ」があるが、こちらは「人目を忍ぶ仲」のように男女関係などを長期にわたって隠している場合に、「人目をはばかる」は個々の行動について用いる場合が多い。したがって、「人目をはばかって出会いを重ねた結果、人目を忍ぶ仲になった」などと使うのが適切かと思われる(例文には多少の無理があります)。芸能人が「人目をはばかる仲」などと言われるときは、その場限りの長続きしない仲なんだなと悟ることができる。

「憚る」には、「憎まれっ子世に憚る」のように、「幅を利かせる」「いばる」のような逆の意味もある。「憚る」の語源は「阻む」などと同源であるように、行動をひかえるという意味が先。その後、勢いが盛んになる意の「はびこる」と混同され、また「幅」との連想から、「憎まれっ子世にはばかる」の使い方が派生したようである。現在では「憎まれっ子世にはびこる」と言うと誤用になるが、もしかしたら、そちらのほうが正しい言い方だったのかもしれない。現在の使い方から考えると、路上でいちゃいちゃしている若いやつらを見たおばさんが「人目をはばかりなさい」などと言ったとすると、「もっと、やれやれーっ」とあおっているようにも感じられる。(KAGAMI & Co.)

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