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駄菓子

だがし

 駄菓子とは、子ども向けの安価な菓子。その昔、駄菓子を売る店は、学校帰りの子どものパラダイスであり、買い食い天国であったが、この事情はいまでもさほど変わらないようで、ある街では、子どもたちにねだられた女性が駄菓子屋を始めたという話まである。

 駄菓子の「駄」は、駄馬、駄弁、駄洒落のように「価値が低い」という意味。英語のcheap(安い)とwaste(無駄)の中間くらいのニュアンスの言葉ではないかと思う。そんなお菓子であるため、以前、駄菓子は安価な化学添加物入れ放題のジャンルであり、それまで毎日おいしくいただいていたお菓子が、突然「発がん性物質混入」などと聞かされて、子どもたちもさぞめんくらったことであろう(別に気にしてもいなかったかも)。

 余談になるが、その昔駄菓子屋は、稼ぎ手を失ったおばあさんが小遣い稼ぎのために開いていた店が多かったのではないかと思われる。ある店で、駄菓子を並べた店先に映画館の宣伝ポスターが張ってあり、近日公開の映画をPRしているのだが、その中に成人映画も混じっていた。いま考えると、とんでもないばあさん(だったはずだ)だが、その頃は父母の誰からもクレームもなかったらしく、おおらかな時代性を感じるのである。(VP KAGAMI)

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