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千秋楽

せんしゅうらく

 千秋楽とは、芝居や相撲の最終日のことで、略して「楽(らく)」「楽日(らくび)」とも呼ばれる。また、謡曲『高砂』の終末に歌われる小謡の名称。もとは、日本古来の雅楽の最後に演奏された曲(つまり、雅楽のエンディングテーマみたいなものですね)の名称を言う。雅楽の千秋楽は祝言の曲であり、『高砂』のそれも結婚式の余興に謡われるめでたい謡であるから、最終日をことほぐという意味で、縁起を担ぐ芝居や相撲の興行で使われるようになった語であろう。

 このように千秋楽は、十分おめでたい言葉であるにも関わらず、歌舞伎などでは「秋」という字に火事の「火」が入っているのを嫌って、「火」のかわりに「亀」を入れた「穐」を使い、「千穐楽」と書く。「穐(龝)」は「秋」の旧字体。さらに古くは「禾(のぎへん)」の下に「火」を入れた字が使われていたようだが、そこから「火」を除いた「穐(龝)」となり、その後、「亀」と「火」が入れ代わって(書くのがめんどうくさいですからね)現在の「秋」となったのだという。旧字の「亀」はは虫類の亀ではなく、稲に付く昆虫(カメムシってのがいるし)を意味しているらしい(他の説もあります)。歌舞伎などで「千穐楽」と書くのは、ツルの「千」年と、「亀」の万年を意識してのことかとも思われるが、語源から考えると、小屋が火事になるくらいなら、少しくらい悪い虫が付いたほうがましだという意図なのかもしれない。(KAGAMI & Co.)

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