top of page

きわどい、際疾い

きわどい

 きわどい(際疾い)とは、境界線一歩手前、ぎりぎりのところであるという意味で、「きわどいところで命拾いした」「きわどい勝負をものにした」などと使う。つまり、「危機一髪」の状況が「きわどい」である。境界線ぎりぎりであっても「きわどいところで命を落とした」とはあまり言わないように、おもわしくない結果に終わった場合は使われにくい。つまり、蜘蛛の糸をつたってもう少しで天国に行けたカンダタには使用されない(「きわどい勝負を落とした」のように、たいして重要でない勝負などの場合は使われる)。

「きわ(際)」は、ある物と別の物との境界線、あるいは、「際立つ」のように物事の頂点などの意味。「どい」は、早い、勢いが激しいなどの意味の「疾(と)し」の「疾」の字があてがわれているが、ぎりぎりであると言いたいなら、刃物の先のようにするどいという意味の「鋭」や「利」をあててもいいような気がする。もっとも「際疾し(きはどし)」の古い用法では、はなはだしい、極端であるという意味が主となるので、この場合、「きは」は物事の頂点、「とし」は勢いが激しいという意味でよいことになる。ぎりぎりであるという意味の「きわどい」は、江戸時代も後期から使われるようになったので、この使い方そのものがある意味「誤用」なのかもしれない。

 ところで「きわどい」は、「きわどい話」のように使うと、もう少しで発禁や放送禁止になる卑猥な話という意味となり、おじさんが使っている「きわどい」はだいたいそっち系の意味だと理解してもさしつかえない。

(VP KAGAMI)

関連用語

bottom of page