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この辞典の使い方(ホーム)「と」で始まる言葉>どんど焼きの意味、起源、語源

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どんど焼き、とんど焼き、どんどん焼き

​どんどやき、とんどやき、どんどんやき

 どんど焼き、とんど焼き、どんどん焼きは、小正月に行われる火祭りの行事で、宮中で行われていた左義長(さぎちょう)の民間版。表記のほか、とんど、どんど、さいと焼き、おんべ焼きなど地域でさまざまな呼び名がある。全国各地に見られ、地域や神社が主催して、正月飾り、古いお守り、御札などを火に投じ、その火で焼いた餅を食べる。一般的には、正月気分を捨てて、今年も頑張るぞというパワー注入の儀式のように考えられている。民俗学的では、正月にやってきた年神様(としがみさま)をお送りする行事だとしているので、われわれ庶民の考え方とほぼ同じである(違うか)。

 どんど焼きの起源ははっきりしておらず、民間の自然発生的なものとする説もあるが、筆者は、鎌倉時代ごろから宮中で行われていた左義長が民間に広まったものと考える。左義長については別項でかなり詳しく検討しているが、筆者の見解では、真言宗の護摩焚きの修法が宮中に伝わったものである(秘法だったのが、バレちゃったみたいだ)。真言宗では、正月8日から14日にかけて後七日修法という最大級の行事が催され、願い事を書いた護摩札や護摩木、正月の供物などを火に入れる護摩焚きが行われる。これは悪魔払いと念願成就を祈る修法であることから、どんど焼きの趣旨とほとんど同じである(ぜんぜん違うか)。

 というわけで、仏教行事の一部を取り出したのがどんど焼きであり、厄払いと念願成就を祈りつつ、年神様をお送りして正月気分を払拭し、新しい年への意欲を高めようというゴージャスな企画がそこで展開されるのである。

 どんど焼き、とんど焼き、どんどん焼きの語源は、次から次とことが進められるという意味の擬態語どんどんから来ていると考えてもよさそうだが、民俗学者の柳田國男は、疫病神が外へ出て行く場所を意味する「とおど(遠戸)」から来ているとしており、「とんど焼き」と呼ばれる地方も多い点と、「とおど」が「とんど」となまって発音される地域がいかにもありそうなので、気になる説ではある。しかし、そうなると「遠戸」が広く知られた言葉である必要がありそうで、方言辞典などにも載っていない言葉であることからすると、やはり疑問符が付く。

​(VP KAGAMI)

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