​ラッピング

らっぴんぐ

 ラッピング(wrapping)とは、ものを包むこと、包装、包み紙のことだが、日本でこの語を使う場合は主に、贈答品などの美しい包装のことをいう。海外でも、ブランド品の包装はそれなりの高級感を漂わせ、プレゼント用の商品の包装は特別な包み紙やリボンを使って飾り、包むものが包まれるものの価値や用途を表すという包装の意味は変わらない。しかしあちらでは、包み紙は中身の価値を表す単なる記号にすぎず、きれいに包装したプレゼントをくそガキが(くそガキでなくても普通の大人も)バリバリに引きちぎってしまう(むしろ、その引きちぎる行為で喜びを表したりする)。ところが日本では、中身に比例して包装そのものにも価値があり、品物を渡してくれた人の前で紙をバリバリに引きちぎるなんてもってのほか、その包み紙をていねいにはがして、きれいにたたみ直し、その後たいして使い道もないのにずっと保存しておいたりする。このように日本では、包み紙も単なる記号ではなく価値のあるものとして認識するので、百貨店などでは通常の商品もきれいに包装してくれる(それを過剰包装として批判する向きもあるが)。この包み紙は、中身を表現するという意味で貴重なのであって、それ自体は安いものでかまわない。しかし、紙そのものが貴重であった昔は、まっさらの紙を包装に使うことはせず、貴重な品物は風呂敷できれいに包んで持ち歩いていた。品物によりそれぞれの包み方があり、酒の一升瓶は2本一緒に包み、大きいスイカも美しく包む(これなら「過剰包装」の文句は出ないだろうといいたいところだが、残念ながらいまはそんな風習もすたれた)。このように日本人は通常の包装にも美観を求めるため、贈答用などに特別に飾った包装をラッピングと呼んで区別する。しかし、それでもやはり「ラッピング」するのは洋風の品物に限られるようで、和菓子などは購入したときに「お包みしましょうか」だけで「きれいに包装してくれるんだな」とわかる。(KAGAMI & Co.)

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