命辛辛、命からがら

いのちからがら

 命辛辛(命からがら)とは、命を失う寸前のところでという意味。「激しい戦火を命からがら生き延びた」などと使う。「危機一髪」などと近い表現だといえる。「命辛辛」と書くように(しかし、この漢字表記はあまり使わない。辛さ100倍のカレーみたいだし)、「辛くも」つまり「危ないところで」というのが「からがら」である。「命辛くも」といった表現では冷静すぎるので、「ぎりぎり」や「すれすれ」などの擬態表現にならって、日本の一般大衆にわかりやすい「からがら」が採用されているのではないかと考えられる。したがって、激しい空襲をくぐりぬけたり、敗戦直後の満洲から脱出した日本庶民の生き様と相性がいい。同じような意味ではあるものの、「007危機一髪」が「007命からがら」では様にならないのはそのせいであろう。

(KAGAMI & Co.)

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