ざまあとは、「様（ざま）を見ろ」が変化した「ざまあみろ」を略した語で、相手の失敗や敗北をあざける際に用いる。なんとなく新しい言葉のように感じられるが、「ざまあ」も「ざまを見ろ」も「ざまあみろ」も江戸後期、ほぼ同時期に現れている。おそらく江戸っ子には「ざまを見ろ」「ざまあみろ」も長たらしく感じられたとみえ、特に会話文では「ざまあ」の頻度が多くなっている。「ざまあ」のバリエーションには他に「ざまあ見やがれ」「ざまあねえ（ざまは無い）」などがあり、それぞれよく使われていたようで、江戸っ子はよほど腹に据えかねることが多かったとみえる、そのようにカッカしている人物にとって「ざまをみろ」「ざまあみろ」は長すぎるのである。

（VP KAGAMI）