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この辞典の使い方(ホーム)「ひ」で始まる言葉>額に汗するの意味、語源、使い方

カテゴリー:慣用句

カテゴリー:日本論・国民性・習慣・礼儀

額に汗する

ひたいにあせする

 額に汗するとは、身体を動かして熱心に働くという意味。働いていて額から汗が噴き出すのは主に肉体労働だが、「額に汗して働けと、両親はいつも私に諭していた」のように、それほど激しい労働を想定していなくても、一生懸命働く姿をたとえる場合に使う。とはいえ、一日中机にはりついている事務職などにはさすがに適用されない(いくら汗が噴き出るほど激しくキーボードを叩いていても、だ)。

 近年日本人は額に汗する労働を敬遠する傾向にあるが、それは肉体の消耗が激しくてかったるいからで、それらの仕事を軽視、軽蔑しているからではない。料理人などは額に汗する労働の典型だが、先人たちの努力の成果もあって、現在では尊敬を集める職種となっている。職人、清掃作業員、接客業等々の分野で日本人が評価されているのは、このような職業の卑賤視のなさが影響を与えているとも考えられる。一方、われわれは額に汗しないタイプの職業、例えばデイトレーダー(寝る間もなさそうなので、やはり汗はかいているかもしれず、冷や汗はしょっちゅうかいていそうだ)などは軽視する傾向にあり、そのため濡れ手で粟の金儲けは苦手だという定評もまたある。

​(VP KAGAMI)

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