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竜頭蛇尾

りゅうとうだび

 竜頭蛇尾とは、初めは威勢がよいが終わりは振るわないこと。つまり、大ボラを吹いてみんなをその気にさせてスタートしたが、実力がともわずショボい結果に終わるようなよくあることを言い、「一年がかりの世界ツアーは竜頭蛇尾に終わった(最初は大人気だったが、後半は客席ガラガラ、みたいなことですな)」などと用いる。

 「竜頭蛇尾」は宋代の禅語録『碧巌録』などに初出が見られるが、現代中国では同じ意味の四字熟語で「虎頭蛇尾」が使われている。こちらは『水滸伝』をもとネタにした元代の戯曲『李逵負荊』に早い使用例がある。言葉をイメージすると、同じにょろにょろした竜と蛇のほうが、収まりはいいような気がするが、禅宗の抹香くさい教えより、チャンバラ芝居のほうが人気が高いのは当然で(そのためかどうかはわからないが)「虎頭蛇尾」が残っている。また同じく「有頭無尾」という、つまり頭はあるが尻尾はないというたいへんわかりやすい言い方もあり(人間はみんな有頭無尾ですが、というようなツッコミはさておき)、こちらは宋代の朱熹(朱子)の語録に残された言葉だそうで、辛気くささは禅語録に勝るとも劣らないが、単刀直入の表現が受けているせいか「虎頭蛇尾」とともに現在も使用されている。これは私見だが、たぶん「蛇」の尻尾が残っている「虎頭蛇尾」に対して、「無尾」は終わりが完全に消滅したイメージであり、「月面探査の計画は有頭無尾に終わった(計画はおじゃんになったってことだ)」などと使うとしっくりくるのではないだろうか。

(KAGAMI & Co.)

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