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新手

あらて

 新手(あらて)とは、新しい手法、手段という意味。「新手の商売」などと使われるが、新しいの「新(あら)」と荒々しいの「荒(あら)」がかぶるせいか、「新手の商売で業界を荒らし回っている」のように、イノベーションやブレイクスルーなどとは無関係な、詐欺まがいの乱暴な商売というニュアンスを多分に有している。「新手」は「しんしゅ」とも読めるが、「しんしゅの商売」と言うと、「先進的な」という意味の「進取」が使われ、それこそイノベーションやブレイクスルーによる新しい商売という意味合いに受け取られる。つまりいい意味での「しんしゅ」はもう席が埋まっていて、「新手」は出番がなかったのだと言える。といようなわけでこの言葉、「新手の詐欺集団」などという使われ方にぴったりのいかがわしさを漂わせているのである。

 新手(あらて)は古語では、まだ戦わず疲れていない(フレッシュでビンビンでございます)軍隊の意味で、『平治物語には「源氏の軍隊は朝っぱらから戦って疲れ切っているが、平家の軍隊はいま投入されたばかりだから精力ありあまってる」みたいな記述が見られる。現代の辞書でもその解説が最初に出てきて、そこから「新手の営業部隊を投入した」のような使い方もなされる。戦闘に投入される軍隊が原語であるから、「新手の商売」が荒っぽいのはやむを得ないのである。

 (KAGAMI & Co.)