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奇特

きとく、きどく

 奇特(きとく、きどく)とは、非常に珍しいさま、不思議なさまをいう形容動詞。また、名詞として神仏の霊力、奇跡などをいう。しかし、日本で「奇特な行い」は、あぐらを組んで呪文をとなえると身体が宙に浮くというような行為ではなく、賞賛されるべき立派な行いをいう。つまり、災害の被災地を助けるボランティアのふるまいなどがそれだ。

 中国語の「奇特」は、身長2メートル30センチほどの人物を「奇特だ」などと言うように、珍しいとか不思議であるという本来の意味しかなく、むしろ奇怪、怪異といったニュアンスさえただよう。したがって中国で「奇特な行い」は、文字通り、あぐらを組んで呪文をとなえると身体が宙に浮くというような行為をさしていると考えられる。

 日本では「ありえない」つまり、非常に珍しいという意味の言葉が「ありがとう」という感謝の言葉につながるように、「珍しい」が「すぐれている」「立派である」という意味につながりやすいようだ。

​(VP KAGAMI)

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