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タメ口

ためぐち

 タメ口とは、同じ年齢の人に対するような言葉づかい、口の利き方の意であり、年上の人、上司、先輩への友達のような話し方を批判的に言う俗語。「あいつは誰に対してもタメ口だな」のように使う。「同年齢に対するような話し方」という意味だから、年上の人、上司、先輩が目下の人に対してそのような口の利き方をした場合も「タメ口」と言われてもよさそうだが、そうはならない。これは、目上の人に対しては敬語を使うべきであるという日本社会の常識が基本にあり、目上の人は目下の人に敬意を払わなくてもいいからだ。しかし、「タメ口」には、親しくもないのに友達みたいな口を利くというニュアンスもあり(「トモ口」とでも言ってほしい)、上司にそんな口を利かれても気持ち悪くて、やはり批判の対象となりそうだ。

「タメ」または「タメ年(どし)」は同年齢を言う俗語。2個のサイコロを使う賭博で同じ目が出ることを「ゾロ目」と言うが、「タメ」とも言うのだそうだ。1960年代に悪ガキの間で広がり、その後悪くないガキも使うようになった。「タメ口」はその応用と言えるが、「タメ」や「タメ年」と違って、相手を非難するときに使われるので、われわれ一般人にとってもなじみ深い俗語となっている。

 (KAGAMI & Co.)

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