蜆、シジミ

しじみ

 蜆(シジミ)とは、シジミ科の二枚貝。河川の河口部や汽水湖に生息する住環境の好みにうるさい生物であり(「川はおいしい食べ物がないからムリ!」とか「海は塩加減がよくないからイヤ!」とか、わがままを言っているらしい)、環境変化が著しい昨今では漁獲量が減少している。日本では数十年前から中国産のシジミの輸入量が他を圧倒していたが、近年は激減している。その原因としてらん藻(シアノバクテリア)の増殖が挙げられているが、そんなものがなくても、昨今の中国のことであるから、住環境にうるさいシジミに嫌われたとしてもなんの不思議もないだろう。

 日本では古くからアサリとともに食用、特に味噌汁の具材として利用されてきた。他の貝類と同様、うま味成分のコハク酸を含み、グルタミン酸などのアミノ酸類も豊富で、昆布や鰹節など定番の出汁を使わなくても十分おいしい料理ができあがる。ただし、水道水で塩抜きするとうま味成分が抜けてしまうので、10%程度の塩水を使うのが理想である(余計なお世話か)。

 食用としてのシジミはアサリと比べて独特のクセがあるせいか、アサリほど汎用性がない。また、アサリと比較すると身が小さいので、味噌汁に入っていると、ひとつひとつほじりだして全部食べるべきか(非常にせせこましい姿である)、出汁が十分に出た汁だけ飲んで終えるべきか(「気どってるんじゃないよ」という態度である)、悩ませられる食材でもある。

「しじみ」は「縮み」が変化した語であることは間違いないようだが、何が「縮んで」いるのかは説が分かれるようで、殻の表面に縮んだような文様があるからとも、アサリなどと比べて身が小さいからとも、煮ると身が縮むからともいわれる。(KAGAMI & Co.)

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