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とっぽい

とっぽい

 とっぽいとは、生意気である、ずるがしこい、抜け目がないなどを意味する俗語。昭和時代にはそこそこ使われていたが、現代ではほぼ死語。香具師(やし)や的屋(てきや)、つまり、フーテンの寅さんのお仲間の間で使われていた隠語のようで、「太い野郎だ」の「太い」、つまり「ふてぶてしい」というのがもとの意味。「太い」が本来の意味であるなら、「とっぽい」は「太っぽい」が略された言葉だと素直に解釈できそうだ。

 ところで、この言葉がよく使われていた昭和時代、イタリアのキャラクター、トッポ・ジージョというネズミの人形が流行り(日本語の「とっぽ」とは関係なく、ネズミという意味)、グループサウンズ・タイガースの加橋かつみはそのキャラに似ていたことから「とっぽ」という愛称で呼ばれていた。その影響からか「とっぽい」という言葉には、生意気である、ずるがしこいという性格以上に、かわいい、憎めないというイメージが付与されたような気がする(もう使われていないから、どうでもいいっちゃいいっけど)。(VP KAGAMI)

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