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玉に瑕、玉に傷、たまにきず

たまにきず

 玉に瑕、玉に傷(たまにきず)とは、宝石にきずがついていることで、優れた人物のわずかな欠点を表現するとき、「尊敬できる人だが酒グセの悪いのがたまにきずだ」のように使う。宝石をはじめとした貴重品に傷があると、価値がかなり下がるものだが、「たまにきず」という言い方は、その人物の価値をゆるがすほどでない欠点をいう場合に用いることが多い。例えば先ほどの例文で、尊敬できる人の酒グセが、部下に延々と説教するという程度のものであれば「玉に瑕」で済むが、ひと昔前のオヤジのようにセクハラを繰り返していると、「玉にヒビ」どころか「玉が瑕」すなわち玉そのものがキズ物になってしまうこともありうる。

「たまに」という語は、ときどき、まれに、を意味するので、「たまにきず」も、「晴れときどき曇り」みたいに「ときどきキズ」と読まれるおそれがある。しかし、「玉(たま)」は「ま」にアクセントがあり、ときどきの意味の「たまに」は平板に発音されるので別種の言葉。とはいえ、酒を飲んだときアニマルに変身するオヤジは「ときどきキズ」でも通用するような気がする。(VP KAGAMI)

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