たった今

たったいま

 たった今とは、直前、現在に限りなく近い過去を意味し、「たった今ここにあったのに……(今はない。盗まれたか?)」などと用いる。「たった今、ここから立ち去れ!」のように、直後、すぐにという意味を表すことがあるが、使用頻度は少ない。

「たった今」は「唯今(ただいま)」を強調した語。「ただいま」はご存じのように日本人の帰宅のあいさつで、「ただいま帰りました」の略と考えられる。したがって「ただいま」は「たったいま」と言ってもいいわけだが、今し方帰宅したことをそれほど強調して告げる必要もないので(なにが起こったのかと家人が心配する)、冷静な「ただいま」で抑えておくのだと考えられる。財布がなくなってしまった人は「ただいま」なんて冷静な言い方ではおさまらないので、「たった今」と強調するのである。もっとも「唯今」も、「今」を強調した言い方で、いま風に言えば「マジ今」という意味となり、「唯今」「たった今」は、今と言ってもいいくらい最近、と言いたいわけである。「たった今」は理屈から言えば、過去に使っても、未来に使ってもいいわけだが、過去の出来事は経験して実感をともなって発せられるので(「マジでいま、財布がなくなっちゃったんだよ~」みたいな…)、過去での使い方が主となるのだと考えられる。

(KAGAMI & Co.)

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