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親子丼

おやこどん

 親子丼とは、丼料理の定番のひとつで、鶏肉(親)と卵(子)を使うのでこの名称がある。親と子が丼の中で仲良く犠牲になっている姿をめでながら味わう楽しい料理である。

 親子丼は明治初期に登場した丼ものだったようで、少なくとも当初から「親子丼」の名称で提供されていたらしい。発案者の店側も、提供される客の側も、ちょっとブラックなこの名前が気に入っていたのではないかと思われ、シャレ好きの江戸っ子が考えた名前のような気がするが、ウィキペディアのデータによると、最古の文献資料では、神戸元町の「江戸幸」の新聞広告にその名があるのだという。関西関東どっちなの? という情報ではあるが、握りずしを関西で「江戸前ずし」と言うように、やはり私のねらい通り江戸発と見るのがよさそうだ。ついでにウィキペディアの情報を拝借すると、有力な発案者説として、東京・人形町の「玉ひで」という、いまも人気の高いシャモ料理専門店の名前があがっている。ただ、先の広告は玉ひでが主張する創作年より3年ほど前のものなので、すでにそのような料理は世の中に広まっていたようで、まあ、誰がオリジナルを主張してもかまわないカツカレーみたいな料理だといえそうだ。

​©校長のかがみ

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