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薫陶

くんとう

 薫陶(くんとう)とは、自らの人徳で他人を感化すること、人格者が人を教育することをいう。「財務省の薫陶を受けた政治家が減税策に強固な反対をとなえている」などと用いる。中国語で「薫」は香りやよい臭いという意味だが、同種の「熏」という漢字では、いぶす、燻製にするなどの意味を持ち、ここではよい臭いを付けること、人に影響を与えることをいう。「陶」は陶器だが、陶器を作ることの意味もあり、そこから陶器を作るように人格を形成する、つまり人を教育するという意味でも使用される。「薫陶(中国語では熏陶)」は、14世紀頃の『宋史』に出てくる語だが、その後は日本で漢詩文に用いられたようで、中国では近代になって復活した熟語のようである。

​©校長のかがみ

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