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腑抜け、ふぬけ

ふぬけ

 腑抜け(ふぬけ)とは、気持ちが定まっていないこと、心ここにあらずの様子を表す。また、気力や意気地がないという「腰抜け」と同じ意味でも用いられる。「腑(ふ)」は内臓を意味するが、「胸」「腹」「肝(きも)」など、内臓を表す言葉の多くが精神のあり方の例えで用いられるように、「腑抜け」は、ミイラにするために内臓を抜いてしまった状態をいうわけではなく、精神が抜けてしまった状態、つまり精神活動が停止してしまった状態を意味し、「親友が亡くなって腑抜けのようになっている」といった使い方がオーソドックスだといえる。しかし「腑」の中には、「腹」「肝」「胆」のように、精神力を表す部位も多いので、「腑抜け」を「腑抜けめっ! 根性出して戦え!」のような使い方も間違いではない(などという権限は私にはないが)。

​(VP KAGAMI)

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