閃く、ひらめく

ひらめく

 閃く(ひらめく)とは、ぴかっと光るという意味から、考えがふと浮かぶという意味で近代以降使用されている。つまり古めかしいマンガで、電球が頭の上で光るという描き方をされる、それがそのまま「ひらめく」である。フィラメントのついた電球もいまや過去の異物となろうとしているが、われわれ凡人の「ひらめき」も、すでに使い古されたアイデアであることが多い。  平安時代ごろから「ひらめく」は、稲妻の閃光について主に使われていたようだが、考えてみれ大昔、突然ぴかっと光るなんてものは雷くらいしかなかっただろうから、それ専用の言葉となったとしても不思議はない。その後「ひらめく」は、現代の「ひらひらする」と同じ使い方をされ、『平家物語』の有名な「扇の的」の段では、船上で棹の先の扇がゆらめく様を「閃く」と表現している。「アイデアがひらめく」といった現代の使い方は、当初の意味にもとづく慣用語だが、確かに扇がひらひらしている様子にはあまり「ひらめいた感」はなく、雷の閃光のイメージがよろしいようである。

(KAGAMI & Co.)

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