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くたくた

くたくた

 くたくたとは、疲れきって身体が弛緩状態にあるさま、鍋物などの食材が形が崩れるほど煮つまっているさまなどを表す擬態表現。「校庭10周走らされてもうくたくただよ」のように用い、確かに校庭を10周も走らされると体が「くたくた」になった感じがあるが、よく考えるとなぜ「くたくた」という音感で表されるのかよくわからない。

 「くたくた」は「ぐだぐだ」と言うこともあるので、鍋物の場合は食材が煮える「ぐつぐつ」の影響があるのかもしれないが、これは煮物が煮立っている音と直接関係があり、いくら校庭10周走らされても体は「ぐつぐつ」とは言わない。どうやら「くたくた」の「くた」は、ものの機能を失わせる、腐らせる、相手を非難するという意味の「くたす」の語幹から来ているようで、体の機能が失われている状態、有機物が腐ってやわらかくなっている状態を表していると考えられている。疲れきっているという意味の「くたばる」もここから来ており、校庭を10周走らされて超くたばっているのが「くたくた」なのである。(VP KAGAMI)

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