ありがとうございました

ありがとうございました

 ありがとうございましたとは、「ありがとうございます」の完了形で、過去の出来事について感謝を表す言い方。「その節は息子がたいへんお世話になり、ありがとうございました」などと使う。十代目の桂文治という落語家は、常々高座で「『ありがとうございました』なんて言い方はないんですよ。『ありがとうございます』と言わなきゃなんない」と語っていたが、みんな普通に「ありがとうございました」と言っているので、なんでそんな言葉遣いいこだわるのか不思議に思っていた。しかし、最近になってよくよく考えてみると、「ありがとうございました」では、そのとき感謝していたと言っているだけで、今はなんとも思っていないとも受け取られる。「その節は息子がたいへんお世話になり」は確かに過去の出来事であるが、感謝しているのは、語っているいま現在であるから「ありがとうございます」が正しいのかもしれない。冒頭の例は「その節は息子がたいへんお世話になりました。ありがとうございます」と言えば、文治師匠の顔が立つというものである。

 (KAGAMI & Co.)

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