めん

 麺とは、小麦粉やソバ粉を練った材料を細長く切った食物。日本人、中国人、イタリア人あたりは、これがないと絶滅しそうである。

 日本の麺食は、奈良時代に伝えられた中国から伝えられた小麦の粉食文化を起点とし、鎌倉時代ころに再び伝えられた麺打ちの技術から発展したもののようである。ただし、中国で主流となっているかん水(梘水:アルカリ性の強い塩水)を加えた中華麺が普及したのは明治以降、特に戦後のことであり、それまでは塩を加えるうどんや、油を塗るそうめん、そば粉に小麦粉を混ぜるそばなどが発達した。

 中国の麺は、4000年前の遺物としてすでに残っている(つまり「中国4000年の歴史」は麺の歴史でもある)が、最も盛んになったのは宋時代(960~1279)で、アルカリ性の添加物(当初は、ヨモギを焼いた灰を使ったようだ)を加えた中華麺が誕生したのもこのころらしい。

「麺」という漢字は、本来は「麪」と書き(台湾の繁体字ではこれを使っている)、現代中国の簡体字では「面」というまことに残念な略字になってしまっている。面(麺)は、あちらでは小麦粉または小麦粉から作る食品全般を指し、面包(つまり麺包)はパンを意味する。ただ小麦粉は「麺粉」というので、もう少しつっこんで考えるなら、「面(麺)」は、「小麦からつくった食品、例えば小麦粉みたいな~」というようなあやふや意味の言葉ととらえたほうがよさそうだ。日本でいう細長い「麺」は、面条(繁体字では「麪條」)と書くようだが、小麦粉から作る食品のうち麵類のシェアはかなり高いので、中国でも「面」と言えばたぶん、細長い麺をイメージする人が多いような気がする。

 (KAGAMI & Co.)

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