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風情(ふぜい)[接尾語]

ふぜい

 風情(ふぜい)とは、おもむき、情緒、様子、ありさまなどの意味だが、職業や身分の後に付けて「何々風情」と接尾語として使うと、「…のようなもの」「…のようなつまらないもの」という意味で、自らを卑下したり、相手を卑しめたりする際に、「政治家風情が何を偉そうなことを言ってるんだ」のように使う(じゃ、誰なら偉そうなことを言ってもいいんだって話だが)。「風情」を「ようなもの」という意味で、また卑下や蔑視の意味合いで使いはじめたのは鎌倉時代のようで、『徒然草』(1330頃)には「箱ふぜいの物(箱のような物)」という記述が、『とはずがたり』(1306頃)には、下っ端の武士や下級の女官を「ふぜい」呼ばわりしている手紙の文章が見える。風情は「ようなもの」を意味するので、特定の箱や武士、女官を指し示すのではなく、箱、武士や女官に類するものということを言いたいわけだが、貴重なものや身分の高い人を「ようなもの」あつかいすることはできないので、自然のなりゆきで「風情」は卑下や軽蔑の対象に用いられることになり、相手の言っていることが気に入らないとき、「政治家」でも「校長」でも「CEO」でもなんでも「風情」をつけて文句を言うことができる(だからといって、あなた風情が言うことなど誰も聞いてやしないが)。(VP KAGAMI)

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