養生

ようじょう

 養生とは、健康を維持するためにつとめることを言う。現代で言えば、毎日ジョギングしたり、オーガニック食品ばかり食べるといった(健康になると信じて行う)積極的な行為も養生と言えるが、われわれの現実的な使い方としては、病気にかかった人に対して「養生してください」と声をかけるように、「静かに寝てろ」という意味で使う場合が多い。

「養生」は「生を養う」と訓読するように、命を大切にして天寿をまっとうするという意味で使われる。『荘子・養生訓』には、牛の解体を職とする者が魏の文恵君に解体ショーを見せながら、「私は牛の構造を熟知していますので、19年使っている牛刀はいつも研ぎ立てのように刃こぼれ一つしません」と自慢すると、文恵君は「その話を聞いて、私は養生の根本原理を悟った」と言ったという、何言っているのかわけのわからない話がある。学者によると、自然の摂理(牛の構造)を熟知し、その法則に従って生活すれば(牛を解体すれば)天寿をまっとうできる(牛刀は刃こぼれ一つしない)という意味なのだそうだが、そう説明されてもまだよくわからないという説話ではある。

 建築では、型枠に打ち込んだコンクリートがちゃんと固まるように保護することを養生と言う。練ったばかりで流動的なコンクリートを生コン(生コンクリート)と言うので、「養生」は「生コンを養う」の意味かと思われる。そこから、すでに施工が終わっている部分や、リフォームなどで手をつけない部分にキズがついたり、汚れたりしないように保護することを養生ともいう。どちらにしても、人の養生の場合の「静かに寝てろ」に近い感覚がある。

​(VP KAGAMI)

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